仁川アジア競技大会2014をはじめ数々の国際大会で活躍する陸上競技の藤森安奈選手(青山学院大学)に、これまで経験した“からだの悩み”についてお聞きしました。



藤森安奈選手:大きなケガでいえば、高校2年と3年の時に、関東大会で同じ日に同じところを疲労骨折してしまったんです。右足と左足の違いはあったんですけど、レントゲンを比べたら同じ場所をピキーって。関東大会では決勝で6位に入れればインターハイに出場できたんですけど、その予選で骨折してしまって……。高校2年生の時は絶望感がすごく強かったですね。大会まであと1ヶ月しかないタイミングで全治2ヶ月のケガをしてしまったので。あぁ無理だなと。もちろん直そうと思ったんですけど、練習も満足にできなかったし、結局2年生の時は準決勝で落ちてしまいました。

そういう経験を経て迎えた3年生でも同じケガをしちゃって、去年ダメだったし今年もなのかなってすごく落ち込んだんですけど、そんな時に陸上部の監督が1日に2ヶ所も3ヶ所も治療院に連れて行ってくださったんです。ひとりだったらすぐに心も折れちゃったと思うんですけど、周りの方がすごく助けてくださって、支えてくださって、そうなるとがんばれるんだなって体感しました。本当にすごくうれしかったです。中学、高校、大学、日本代表とずっと私は監督に恵まれてきたと思っています。そういう方がいなかったら私は今頃ヘナヘナな選手だったと思います(笑)。

Reported by チアアップ!編集部




藤森安奈Anna FUJIMORI

1994年11月10日、千葉県生まれ。日本でトップクラスの短距離ランナー。中学から陸上を始め、3年次に全日本中学校陸上競技選手権大会に出場。高校では名門・東京高等学校に進学し、3年次のインターハイでは女子4×100mリレーの優勝に貢献した。2013年、青山学院大学に進学後もインカレなど多くの大会で活躍。2013年アジア陸上競技選手権大会の日本代表に選出されると、女子4×100mリレーで福島千里、北風沙織、渡辺真弓とチームを組み2位に輝いた。2014年の仁川アジア競技大会でも4×100mリレーメンバーに選ばれ銅メダルを獲得。100mの自己ベストは11秒68(2015年12月時点)。リオ五輪をめざしトレーニングの日々を送っている。